子供の発話を整えることで学習者の構文力が向上する。これは日々の授業の中で「子供の発話をしっかりと聞く」ことから始まり、適切なインターベンションを行なっていく事で整えていく。
発話に主語のない子どもは、他の学習者に対する意識が低い。「ぼくは」「私は」と言える子は他の子どもに説明しようという意識がある子どもである。しかしそれ以上に、主語が入らない子は述語がおぼつかない。主述のない発話を行う子は、構文力が低いので文章がかけない。
単語ではなく文で表現できるようになれば、次は発話量を増やすインターベンションに入る。論理的に浅いと判断した場合には、問いを重ねる方法もあるが、学齢の低い児童には難しいので、「そして」「だから」などと、接続詞を提示して、その後を続けさせる。続けられたら、最初からきちんと発話させる。
こうした日々の授業の中でのやりとりで学習者の発話を整えることが表現力豊な学習者を育む基本的な方法である。