国語教育の専門家と理科教育の専門家がコラボレーションしました。理科の授業の中で学習効果を上げるために、また言語活動の質を向上させるために。

本事業の位置づけ

本事業は、平成24年度科学研究費補助金(基盤研究C 一般) 「理科学習における「語彙」の習得と活用に関する実証的、実態的研究」において進められている理科学習において、学習者の言語表現活動を支える語彙の内実に関する研究、理科の学習内容をより深く理解するための語彙の内実に関する研究、科学的語彙の効果的な習得方法に関する研究などの研究成果を基盤としている。

 

科学的語彙集

「理科×国語 理科の授業でことばに目を向けてみよう」は、福井大学大学院協働実践研究読解リテラシーグループにおいて編纂した。理科の授業の中で使われている様々な語彙に目を向け、その習得をより確かなものにすることで、理解学習の習得をより効果的に促進できるのではないか、という仮説から出発し、各単元の学習内容を反映した語彙を精選し、専門家による解説を加えたものである。

以下に「はじめに」を掲載する。

 

はじめに 

ことばを覚えることが大切なのではなくて、ことばを理解することが大切なのです。 この本はそんなメッセージを込めて作りました。
「国語×理科」という題名は、全く分野の違う「国語」の研究をしている者と「理科」の研究をしている者が協力して作ったということです。

第一部「理科学習における言語活動の手引き」は、理科の授業の中で皆さんが取り組む「話し合い」や「調べ学習」など、ことばを使って行う活動がもっと充実したものになれば、それだけ理科の学習も良いものになるだろうと考えて作りました。
実験や観察を通して、発見したり、考えたりしたことがうまくことばにならなかったり、上手く発表できなかったりして、悔しい思いをしたことがある人はぜひこの本を手にとってください。ことばを効果的に使えるようになることで、発見の感動が一人のものではなく、みんなのものになっていくことでしょう。

第二部「理科の学習がよく分かることば集」は、理科の学習の中で使うことばを改めてしっかり理解することができれば、理科の授業は皆さんにとってより分かりやすいものになるだろうと考えて作りました。
「変化」や「はたらき」など何気なく使っていることばも実は場合によって使い分けられています。また、「ためす」や「発見する」など、実験や観察の中で行うことも、プロの研究者の行動とは少し違っているかもしれません。「準備する」や「振り返る」など理科の授業の中で毎回行う学習活動も活動のポイントやコツをつかむことでよりよい活動になります。
理科の授業の中で行う活動やものの見方、考え方を「ことば」を切り口にして、再発見してみましょう。
理科の学習を通して、自分が何をどのように学んでいるのかがよく分かるようになり、きっと理科の学習が面白くなっていくと思います。

まずは、手にとって、じっくりと読んでみてください。「へぇー、そうだったのか」と思うことに出会えたら、それだけで理科の学習の理解が深まったことになるのです。

 

科学的季語カルタ

 

科学的季語カルタは、科学的語彙を生活経験と結ぶことでより実感を持って習得させることを目指して作成した。教室で学ぶ科学的語彙と俳句で使われる季語との関係をカルタの形で表現し、遊びながら語彙の獲得を促す。

 

 

親子でチャレンジ 科学的語彙検定

親子でチャレンジ語彙検定は、語彙の習得場面を家庭における親子のコミュニケーションに焦点化し、親子のコミュニケーションの出発点を作り出すために、親子で語彙検定にチャレンジする場を設けた。

 

Copyright (C) 国語教育総合情報研究所 All Rights Reserved.