授業における役割分担は、表現するためのものだけではなく、上のような受容する役割も大切である。子供の活動が学習として多く取り入れられるようになると、学習者の個人差は、露骨に速度の違いとして表面化してくる。
よくデキる子は、2,3分でできる学習を15分たってもできずにいる子がいる状況はほとんどのクラスで見られる状況であろう。よくデキる子は時間を持て余し、できない子はいつも不十分で次に行くようになる。
こうした状況に対して、課題を段階化したり、時間を伸ばしていく方法は効果がない。むしろ、よくデキる子には「支援者」の役割を自覚させ、学習者同士で「相談しあう時間」を設けてコミュニケーションを活性化することで時間差を解消することで、よくデキる子は、自分の学習を対象化して行く時間を得ることができるし、できない子もみんなの前で先生に指導されるような恥ずかしさを回避して、質問できる可能性が出てくる。
少し時間はかかるが取り組む価値はある。