絵本とは、本来何か教育的効果を念頭に置いて作成されたものではなく、一つの芸術作品である。それゆえに、私たちは絵本そのものが持つ教育的効果に目を向けて絵本を選ぶ。それが自分の子どもならばなおさらのことだ。 子ども達は、絵本が芸術作品として持っている素敵な世界に触れ、魅力的な登場人物に出会うことで豊かな経験を積み重ねていく。
当研究所では、そういった絵本が本来持っている効果に加え、子供たちが、一人で、もしくは誰かと一緒に絵本を読むという行為に目を向け、そこでどのようなことばの学びが促されているのかという観点から絵本を選ぶことを提案する。
文字の理解が十分でない幼児に対して、読み聞かせたり、対話する事で、ストーリーに触れ、音声言語の習得にもつながる効果が発揮される。
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擬態語や擬音語など耳から聞いた音を再生すること以上に、物事自体を指すことばを獲得できる効果があり、繰り返し読んで楽しむことで発音のトレーニングを促すことが期待できる。
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表現されていることに基づいて、時間的空間的推論のトレーニングが行われる。続きを予想したり、気持ちを推し量ったりする高度な読解力の育成のためには保育者による関わりが重要となる。
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内容については自らの生活を整えるための要素を含むものが多いが、純粋な物語やお話でも効果を発揮する。特に、絵本の中から発せられる問いに対して幼児が自らの答えを模索するような内容を含むものがよい。
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ページが開かれる決まりがあるとなお良い。見開き二ページで様々な変化が表現さ れているため、描かれているものの多様性や出来事の推移など、移り変わる事象に 対する理解が深まる効果が考えられる。
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