このあたりから本格的に図式化することによって理解を明確にする学習を仕掛けていきたい。板書で導くことが始まりだが、板書を学習者に作成させるような学習やプリントを完成させる学習などを意識的に仕掛けて、図式化する作業に学習者を巻き込んでいくことが必要だ。 例えば、かむという一連の動作を説明した箇所は、
あごで噛む→食べ物の違いが脳に伝わる→脳から指令が出る→あごの筋肉が調整される→唾液が出る
といった連鎖を捉える図式に直さなければ文章だけでは理解が浅い。 これと同様のことが以下の記述にもあるため、ここで一緒にやっておいて、次から学習者にさせてみるような展開が考えられる。
かむことは最後に書かれているように、体全体に関わる大切な働きである。人間の体の仲でもいいし社会のシステムでもいいのだが、こういった関係に目を向けることでそれらの価値や意味が発見できるようになるといいのだが、四年生ではかなり難しい。
そこで言語活動としては、やはり関係そのものに目を向けそのつながりを説明してみることぐらいにとどめておかなければならない。矢印と空欄を使わせて作図させる学習と組み合わせていくと、情報源さえ確保してやれば意味ある学習として仕掛けていくことができるだろう。