教材について
読書教材として提示されているが、本文の読解を行っても面白い教材だ。まず、見出しが入っている。見出しのある文章とは何であろうかというと、学習者に書かせるレポートなどは見出しが入っているといいなあと思うものも多い。しかし見出しを付けるには、カードなどで情報をまとめて分類しておかなければならないし、見出し相互の一貫性や相関性を考えなければならない。学習のターゲットとして、学習者にレポートを書かせるのであれば、この「見出し」を付けられるようにしっかり指導する。
また、この教材は事実の中から意味や価値を見出す内容となっているところが内容面での魅力である。歴史的な事例や文化的な事例を取り上げて文章を書く場合、この意味や価値を自分で見出せない学習者が多い。だから調べ学習をまとめさせると、一番大切なところ、つまり意味や価値を自分なりに見出すという事ができずに引用してしまう。これを何とかするために使える教材だと思う。