教材について
ゼブラという話は、翻訳小説らしい構成をしている。複数の人物の視点が交錯し、推移する中でストーリーが展開している。
①ゼブラの視点を通して映るウィルスンさんの人物像の変化
②ウィルスンさんとの交流を通して変化するゼブラの自己像
③アンドレアの視点を通して変化するゼブラの人物像
④ゼブラとの交流を通して変化するウィルスンさんの自己像
注目したいのは、基本的に人物像は他者の視点から描かれることによってリアルな人物となるのであるが、この小説では、人物相互の交流の中でそれぞれの自己像が変化している。故に、この小説を理解するためには、登場人物それぞれの内面心理を捉えていかなければならない。