教材について
中学校の古典教材の中で、古文教材よりも漢文教材の法が授業を考えやすいと感じることが多い。それは、漢字文化に密接に関係する教材が上がっているからだ。ここで扱われている「矛盾」も使い慣れた故事成語である。故事成語からはいるということは、現代の漢字文化の中に漢文が息づいていることを実感させることにねらいがある。短く凝縮された漢字の中に実はストーリーがあって、それを受容した過去の日本人が、そのストーリーを意識しつつも日常生活の中で類似する自分の経験を語り出すときに故事成語としてそういった漢語を用いたということを学習者に理解させたい。