教育の現象学

                       中田基昭 川島書店 1996           

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目次

第一章 授業の暗黙の前提  

第二章 生と世界  

第三章 実存と生  

第四章 人間関係のなかでの実存  

第五章 授業の中の対話  

第六章 真理と芸術

概要

 昔、定番教材を扱う際の教師の潜在的意識の研究をしたことがある。学習者の反応や教材の理解が予測できるが故に、学習者の声に耳を傾けなくなる傾向が強まるという結果を得た。  授業という現象は複雑で多様な要因の絡み合うものであるが、そういったものだからこそ、教師の中では日常化して見えにくくなっている暗黙の前提なるものが多数存在している。  

 当然多くのとらわれや偏見なども存在している中で、新しい問題が生じたらそれに向き合っていかなければならない。  

 本書は、哲学的な背景をもって書かれたものであるが故にやや難しいかも知れないが、それでも授業、教育といったものを根本的に捉え返す機会を与えてくれる。  

 私なんかは特に第五章の対話について扱っている内容に興味を引かれたが、それ以上にこういった根本的な考え方に触れるにはよい本だと思う。  

 心理学からのアプローチの多い中で哲学的なアプローチから授業という現象に切り込んでいくことは非常に重要な観点であると思う。

 

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