読みの力を育てる用語 

                 白石範孝 編 2009 東洋館出版

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目次

第一章 読解力の基盤となる活用力を支えるための用語

第二章 活用のための学習用語

第三章 学習用語が生きる実践

 

概要

 国語科の授業においても、授業の最後には振り返りを書かせることが一般化している。学習者自身が学習を振り返ることは、学習したことを経験化し、意味や価値などを発見する良い機会となっている。
 しかし、その一方で、記述量が少ない学習者に頭を悩ませているのも事実である。「おもしろかった」とか「よかった」というポジティブな記述にしても、なげやりで適当に書いていることは分かっているのだが、その子自身の振り返りを大切にしようとするとなかなか指導の手を入れる機会がない。
 また、近年の学習科学の知見の中に、学習者が学習内容に関する理解を深めることが重要であるという指摘がある。国語の授業では何をどういう風に学ぶのかということに関する理解の深まりが、学習者の学習効果を高めるというのである。確かに何を学んでいるのか分からずに学んでいると学習効果が低くなるのは当然のことである。
では、私たち教師がそのようなことを分かりやすく明瞭に説明できるかというと疑問が残る。
 そこで着目するのが学習語彙の習得である。振り返りの記述が少ないのならば、自分たちが行った学習そのものを分かりやすく、見えやすくする工夫が必要だ。そのためには国語の学習そのもの、どのようなところに目を向けて、どのように読んでいるのかということそのものを表す語彙の習得が実際的かつ効果的な方法である。本書は、そのような考え方を具体化した一冊である。語彙の不足は表現力のみならず認識力にも影響を及ぼす。学習者に語彙を獲得させるための方策も提案されている。

 

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