メタ認知的アプローチによる学ぶ技術

                       アルベルト ・オリヴェリオ 川本英明訳 2005                         

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目次

第一章 経験のもつさまざまな側面
第二章 学ぶことの喜びと利点
第三章 学習の方法
第四章 最初の発見から学習法を学ぶまで
第五章 認識のワナからその管理統制まで
第六章 知能の働き
第七章 思考スタイル
第八章 思考スタイルを考慮に入れる
第九章 より上手に学ぶための方法
第十章 変わりゆく世界に適応する

概要

 アルベルト・オリヴェリオはイタリアの脳科学者である。訳者によると世界的な権威らしいのだがあまり名前を聞いたことがなかった。メタ認知的要素が、国語学力の中でも重視されてきている中で、やはり「学び方の技術」の問題は経験をメタ認知して得られる内省型の意識なのかと考えていたところだったので本書は非常に参考になった。
 英米の文章に比べて非常に読みやすく分かりやすい反面、学術的な要素が些か感じにくい所も多々あった。英米の論文和などに比べると筆者の思考を説明するプロセスの中に実証的な方法よりも、経験を語り出すことの方を優先するからなのかも知れない。
 いずれにしても、人間の思考や行動を司る意識の中で、こうしたメタ認知的要素がこれからも重視されるだろうし、「自己の経験から学ぶ」ことがより効果的でリアルな学習を成立させる要素として学習論などでも注目されていくにちがいない。
 そう考えると本書は非常に分かりやすく書かれた入門書であるといえる。
 

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