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上越市寺町2丁目に住みながら、雪国の地方色あふれる童話を書く。 「日本のアンデルセン」と賞される小川未明が卒業した大手町小学校の後輩で、在学中にそれを知って驚き、児童文学を志す遠因になった。作品も雪国の風土に根ざした散文詩的な筆致や、未知のもの、はるかなものへの憧れという点で、未明と共通点を感じる。「短編ばかりなのも似ていますね」と話す。 昭和5年12月25日生まれ。地方紙「新潟日報」の童話投稿家から出発し、昭和32年に『かくまきの歌』他の短編で、日本児童文学者協会新人賞を受賞。昭和41年に『雪の下のうた』を処女出版。以後、昭和47年に『小さな雪の町の物語』で小学館文学賞、昭和58年『小さな町の風景』で赤い鳥文学賞を受賞するなど、身の周りの事象をスケッチ風に肉付けして描く独自の世界を確立した。 近年は創作ペースが落ちているが、創作意欲は衰えていない。『小さな雪の町の物語』はロングセラーになっている。 創作活動はもっぱら午前中。大学ノートに鉛筆で下書きをし、推敲した後、原稿用紙に極細のボールペンで清書する。 本名は小寺佐和子。昭和30年ころから杉みき子のペンネームを使っており、本名は公文書に書くときくらい。「他人の名前のようですね」と笑う。ペンネームの由来は「高田は杉の木が多いし、花という柄ではないので、ただ立っているだけの幹のほうが似合っている」と言う。 読者である子供たちは「低学年のうちから塾通いで、そのうちに部活動で時間をとられ、余裕がない」と話す。「学校図書館にアドバイスを与える司書はいなくて、親も忙しく子供と絵本を出会わせてくれる人がいない」と心配している。(上越人データファイルより) |
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